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東京2020パラリンピックを目前に控えた2021年6月、東京都品川区で開催された「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川」。ホームの日本代表が、初めて決勝のピッチに立った。対するのは、世界ランキング１位で大会３連覇のかかるアルゼンチン。高田敏志監督が表現するデータサッカーの集大成とは？

2019年の国内最強クラブを決める「第18回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」決勝戦は、初の決勝出場で勢いに乗るfree bird mejirodai（東京）と、準々決勝で前年覇者Avanzareつくば（茨城）に勝利した埼玉T.Wingsの激突となった。埼玉T.Wingsの菊島宙（そら）は、ここまでの5試合で22得点をあげており、この試合でも圧倒的なシュート力とサッカーセンスに注目が集まった。

2019年以来2年ぶりの開催となった「第19回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」は、buen cambio yokohama（神奈川）とfree bird mejirodai（東京）が決勝に勝ち残った。ともに準優勝の実績はあるものの、優勝は未経験。ボールを持った相手選手を徹底的に囲い込む戦術を持つbuen cambio yokohamaと、高い個人技で勝ち抜いてきたfree bird mejirodai。初優勝はどちらの手に？

日本を含めた8ヵ国が参加した「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2019」。グループリーグ2戦目のコロンビア戦、日本は前半7分に先制点を許し、グループリーグ突破に暗雲が漂った。この状況を打破したのは、エース川村怜。前半17分に同点弾、後半17分に逆転弾を鮮やかに決めた。高田敏志監督体制で強化した分析力がみごとにハマった試合の一つ。

アジアで初の開催となったブラインドサッカーの世界選手権。国立代々木競技場フットサルコート（東京都渋谷区）には、歴史的瞬間を見届けようと1057人が詰めかけた。これまで世界選手権には2度出場するも、PK戦以外では勝ち星のない日本。フィジカルで優位に立つ南米の強豪パラグアイに対し、日本は組織力でどう対応するか。歴史の扉をこじ開けたのは、エース黒田智成だった。

予選リーグ初戦でパラグアイに歴史的勝利を収めた日本は、続くモロッコ戦で引き分け。３戦目は世界選手権初の決勝トーナメント進出をかけて、2年前のロンドンパラリンピックで銀メダルのフランスと激突した。日本はここまで1勝1分の勝ち点４。対するフランスは1敗1分の勝ち点1。リードしている日本だが、この試合で敗れれば、得失点差でフランスに逆転されてしまうという際どい状況。格上相手でも負けられない試合は、1点を争う攻防となった。

リオパラリンピックのアジア最終予選を兼ねたアジア選手権。予選リーグ第5試合のマレーシア戦のスタンドは、試合前から重苦しい雰囲気に包まれていた。直前の韓国対イランの試合結果により、日本は3位以下が決定。2枚しかないリオ行きの切符を逃していたのだ。失望の中で、自分たちはどんなサッカーを見せるのか。雨と涙に包まれながら、その意義を問い続けた一戦。

2019年のアジア選手権（タイ・パタヤ）は、東京2020パラリンピックの最終予選も兼ねて行われた。決勝トーナメントの準決勝。予選リーグ・グループBを2位で通過した日本は、グループA・1位の中国と対戦。東京2020パラリンピックでのメダル獲得を目指す日本にとって、世界ランキング3位（当時）の中国との試合は重要な試金石。出場権をかけて本気モードとなった中国が圧倒的優位と思われたが、日本は先制点を許すもすぐに追いつき、アジア最強の中国を追い詰める展開に。